
本の感想・レビューをまとめたブログ記事「読書難民のための舟」へようこそ!管理人のブック船長です。
今回の記事は、2019年に本屋大賞を受賞した、大人気の女性作家・瀬尾まいこ。短編集も長編もたくさん出ていますが、個人的なおすすめベスト10をランキング発表します!完全な独断&毒舌ですが、これから文庫本を買いたい人、口コミが知りたい人は参考にしてみてください。
瀬尾まいこってどんな作風の本が多い?

瀬尾まいこの小説といえば、キーワードは「ほのぼの」「ユーモア」「あたたかい」。
まずは、「瀬尾まいこって読んだことがない!」と言う人に。
瀬尾まいこの小説は、片親や異母兄弟、血のつながっていない家族など、一般的でない家族の絆を描いたものが多いです。そして、ぐいぐい先が気になるような展開は少ないですが、読んだ後にほっとできて優しい気持ちになる、安心できるストーリーが特徴です。
主人公は子供がけっこう多く、小説設定の舞台は「学校」が多め。また、作中に素朴でおいしそうな食べ物がやたら出てくるのもポイントです(笑)。
そして一番のメリットは、なんといっても文章が読みやすい!頭が疲れている時でも、瀬尾まいこの平易な文ならすらすらと読めます。小学生や中学生にもおすすめ。

それではランキング発表、まずは第11位から!
【第11位】ちょっと共感しにくいけど文章は読みやすい『強運の持ち主』
第11位は2006年刊行の『強運の持ち主』。個人的にはそこまで面白くなかったかなあ~という一冊(!)です。
元OLがルイーズ吉田という名前の占い師に転身し、ショッピングセンターの片隅で悩み相談に乗る、というお話。いんちき占いをしている主人公にあまり共感できないし、さらさらと読めるけど、特に心に残る名シーンもなく、可もなく不可もなくといった連作短編小説です。
「何なの?」
瀬尾まいこ『強運の持ち主』の「おしまい予言」より引用
私は男の子の言葉に眉をしかめた。
「だから、あんたがさっきの女の子にしとった占いやん。なんか医者の言うことみたいやった」
男の子はにやにやしながら、話し出した。
「あんなん、当たり前のことやん。結局、よく寝て、よく食べろって言うてんのやろ?そんなこと、うちのばあちゃんでも言うで。…(中略)…」
「あっそう。それで何?あなたは何の用なの?」
確かに私の占いなんて、誰にでもできる適当なものだ。でも、相談者が満足していればそれでいいのだ。他人にとやかく言われる筋合いはない。私はいらいらしながら男の子の顔を見た。
全編通じて占い師のOLが主人公ですが、1話ごとに読み切りのお話なので、すきま時間にも軽く読みやすいです。最後までなんとなく読んでしまうのは、瀬尾まいこの世界観がやっぱり好きだから。でも、占いとかにあまり興味がない人はつらいかもしれません。

さらりと読めるお仕事コメディ小説って感じでした。
主人公のところにくるお客は、父か母を選ばなきゃいけない小学生男子や、占いが何度外れても訪れる女子高生など、風変わりな人たち↓
【第10位】まさかの10位!本屋大賞受賞作『そして、バトンは渡された』
瀬尾まいこが本屋大賞を受賞した話題の小説『そして、バトンは渡された』。まさかの第10位です。
瀬尾まいこの小説はもともと刺激的な展開が少なくまったりと進みますが、それにしても『そして、バトンは渡された』は起承転結がなさすぎて、「早く続きを読みたい!」という気分にあまりならなかったのが理由。
主人公は、高校生の優子。幼い頃に母親を亡くし、父とも別れ、継母や血のつながらない父など、色んな親の間をリレーされながら生きていくお話です。

タイトルからして、てっきりスポーツ青春小説だと期待してしまった!
全然違ってショック…。
文章自体は読みやすいので、お風呂やベッドでだらだらと読み続け、最後まで読了しました。二箇所くらい、個人的に心が打たれた名セリフがあり(子育てしている親にとっては特に)、クオリティはそこまで低くないのですが、期待値が高すぎたため、第10位という結果です。
話題の小説も、文庫版が出ているので手軽に買えます↓
【第9位】瀬尾まいこにしては珍しいラブストーリー『ぼくらのご飯は明日で待ってる』
葉月亮太という、暗い男の子が主人公の連作短編集が『僕らのごはんは明日で待ってる』。
亮太と、彼女である上村とのエピソードが軸になっていて、瀬尾まいこにしては珍しくラブストーリーがメインの小説。とはいっても普通のカップルのいちゃいちゃ感はまったくなく、独特の会話のテンポがユーモラスで、息の合った二人にニヤニヤします。
兄の死以来、人が死ぬ小説ばかりを読んで過ごす亮太ですが、お涙ちょうだいの悲壮感や暗い内容は少なく、ほのぼのと読めるのもポイント。
「兄貴が死んだの」
瀬尾まいこ『僕らのごはんは明日で待ってる』の「米袋が明日を開く」より引用
「そうだね」
「そうだねって知ってるの?」
「知ってるよ。同じ地域に住んでるんだし。中学校も同じだったからさ」
「そっか。そうだな。…でも、俺、まさかさ、自分の身近な人が死んじゃうなんて思ってもみなかったんだ。しかも兄貴が。まだ兄貴、高校二年生だったんだよ。将来は消防士になりたいとかって言って、キラキラしてたのに。ちゃんと病院にいる時だって……」
「あのさ、その話長くなるかな?」
「え?」
話を遮られ、俺は眉をひそめた。
主人公の亮太が閉ざしていた自分の心を打ち明けようとするシーンですが、上村の返しに拍子抜けするところが面白いです。よくある、ありきたりな感動シーンにはならないのが、個人的に大好き。
ただ、欠点もあります。途中から、ヒロインである上村の自己主張ぶりにイライラします。でも、そこでちゃっかりと良太も、他の女の子「えみり」と付き合ったりするのが面白い。
俺はいったい誰が好きなのだろう。
瀬尾まいこ『僕らのごはんは明日で待ってる』より引用
かわいいのはえみりだ。上村の1.5倍にこにこしているし、目も1.5倍くりくりしている。ついでに胸だってえみりのほうが1.5倍大きい。だけど、合計して4.5倍えみりが好きなのかというと違う。平均で出して1.5倍ともいかない。(…中略)
「俺って、本当は迷ってるふりをしてるだけなのかな」
「まあそうだろうな。本気で悩むシリアスな出来事なんて人生には二回しか起こらないからな」
えみりのキャラは、瀬尾まいこにしては珍しく「そのへんにいそうな普通のかわいい女の子」だったので、逆に新鮮に読めました。亮太とえみりの恋を応援したくなりました。
最初は高校生だった二人もどんどん成長し、第1章では高校生、第2章と第3章では大学生、第4章では大人になって、それぞれのステージでの日常が描かれています。

中身としては長編小説だけど、1章ごとに話が完結している連作短編集だから、すきま時間にもぱっと読めておすすめです!
唐突な告白シーンも笑える!不器用な男女の恋愛小説という感じです↓
【第8位】映画化されて有名!暗くてつらいシーンもある『幸福な食卓』
第8位は、映画化もされて知名度も高い長編小説『幸福な食卓』。
あらすじは、父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄など、家庭崩壊気味な家族の物語。
幸せそうなタイトルとは裏腹に、瀬尾まいこにしては珍しく、後半からラストにかけて、シリアスな急展開もある異色な一冊です。特に事件が起きなくても面白いのが瀬尾まいこの小説なのに『幸福な食卓』は、後半部分のあの展開は必要だった?ともやもやしてしまうのが、8位になった理由です。

映画では、北乃きいが初主演をして話題になりました!
「父さんは今日で父さんをやめようと思う。」というセリフも有名。
冒頭の、父親が「父さんを辞める」宣言をするシーンより。
「そう。今日から父さんではなく、弘さんとでも呼んでくれたらいいよ」
瀬尾まいこ『幸福な食卓』より引用
父さんは少し照れながら言った。
「弘さん?」
私がいぶかしげな顔をすると、直ちゃんは相変わらずすました表情で、「それでいいんじゃない」と言った。
「うまくいくかどうかわかんないけど、できることからやっていこうと思う」
父さんは最後にそう宣言をした。そして、私の顔を見て「いいかな?」と訊いた。
父さんはいつも私の反応を気にかける。私に多くのことをゆだねている。
じわじわと家族が息苦しくなっていく感じもありますが、でもからっと明るい兄妹のシーンもあって、「どういう展開になるの?」「家族はもとに戻るの?」と先が気になります。
後半は欝展開だと敬遠する人も多いですが、胸に迫る長編小説↓吉川英治文学新人賞受賞作!
【第7位】通勤電車でおすすめ!とにかく読みやすい短編集『優しい音楽』
タイトルからして、瀬尾まいこワールドを予感させる『優しい音楽』。「優しい音楽」「タイムラグ」「がらくた効果」の3編の短編が入っています。
内容は、駅のホームで可愛い女の子から逆ナンされたり(笑)、ホームレスのおじさんを拾ってきたり、不倫相手の子供を預かったりと、ありえない設定が多いお話。
「え?共感できない」というところからスタートしますが、最後はほのぼのと心が温かくなる、瀬尾まいこワールド全開の短編集です。

不倫相手の子供を預かるお話は「こんなにきれいにまとまらないでしょ~」とは思いますが、それでもつい読んでしまう好きなお話です。
文章がやさしくて読みやすく、ぶっとび設定が多いので通勤時間でも気分転換できる、おすすめの一冊↓
【第6位】地元から出て行った人に読んでほしい『戸村飯店 青春100連発』
大阪の庶民的な中華料理店、戸村飯店の二人の息子、ヘイスケとコウスケを描いた長編小説が『戸村飯店 青春100連発』。
瀬尾まいこの長編小説は、だいたい最初の第1章がすごく面白くて、途中で中だるみするけどまた最後に面白くなる、というパターンが多いです。第9位になった『僕らのご飯は明日で待ってる』や、この『戸村飯店 青春100連発』もまさにそのパターン。
最初にだんだんキャラが分かってくるシーンはすごく楽しくてわくわくします。弟のコウスケが、自分の兄のヘイスケを説明しているシーン。
兄貴は昔から要領だけはよく、作文を書くのがうまかった。読書感想文など、本を読みもせず、裏表紙に載っているあらすじに目を通すだけで書いてしまう。兄貴いわく、作文なんて、教師の喜びそうな言葉とほんの少し個性的な言葉を並べれば完璧らしい。
瀬尾まいこ『戸村飯店 青春100連発』より引用
今年の夏、俺が佳作をもらった読書感想文は、兄貴がものの十分で作ったものだ。兄貴が選んだのは、推薦図書にもなっていた太宰治の「人間失格」。「もう、ここまで有名な文学作品のあらすじを語る必要などない」という逃げの一文ではじめ、作品の内容に触れることなく、自分自身は人間失格なのか合格なのかという精神論を並べ、感想文を仕上げた。(…中略…)
兄貴が作文を書いてくれるのは、決して弟思いだからではない。金のためだ。兄貴は、小学生のころから自分の文才に気づいていた。そして、中学生になってからゴーストライターを始めた。
まだ兄のヘイスケが登場していないのに、この描写だけで兄の存在感抜群、「うわ、面白いキャラ!」と期待値が上がります。
でもこの小説の最大のネックは、ダブルヒロインにあんまり共感できないこと。兄のヘイスケにも弟のコウスケにも一応、彼女っぽい存在ができるのですが、彼女たちのしぐさや言葉や行動に、女っぽさがなくて引きます。あけっぴろげで人を振り回すようなヒロインは、もうお腹いっぱいという感じ。たまには、普通の可愛らしいそのへんにいそうなヒロインを出してほしいな~と思います。
でも主人公の兄弟2人のキャラは濃くて面白く、兄弟の絆みたいなさりげない行動にじーんとします。

田舎から、東京(都会)に出てきた人にはぜひおすすめ!「ふるさと」「家族」の存在を考えてしまう小説です。
坪田譲治文学賞を受賞した長編小説!最後らへんのシーンはやっぱりぐっときます↓
【第5位】瀬尾まいこのデビュー作!この頃から変わらない作風がうれしい『卵の緒』
瀬尾まいこのデビュー作である『卵の緒』のストーリーは、捨て子だと信じている小学生の「僕」と、エキセントリックな母親の話。瀬尾まいこの本は10冊以上読んでいますが、わりと最近になってこのデビュー作を読みました。
ユーモアのある会話はくすっと笑えるし、なにより、『卵の緒』の最後の一行がたまらなくいい!親の愛情を感じる、あたたかい家庭の話を読みたい人におすすめの小説です。
そして、同時に収録されているもう一つの中編「7’s blood」もいいです。
「そうよ。わざとらしいのよ。なにもかも。しゃべり方、笑い方……、あんたはいつも周りの人間に気に入られることばかり考えてる。どうすればかわいがってもらえるのか知ってるのよ」
瀬尾まいこ『卵の緒』の「7’s blood」より引用
「いけない?」
七生がいつになく挑戦的に言うので、私はかちんときて思わず声が荒立った。
「いけないって、あんたはまだ十一でしょう。なのにちっとも子どもらしくないわ。もっと子どもって、人の顔色見ずに自分の思うように行動するものよ。あんたは人の顔色しか見てない。いつもいい子ぶってるのよ。わざとらしくって吐き気がするわ」
ほのぼの系が特徴の瀬尾まいこの小説ですが、登場人物たちには意外にも「完璧ないい子ちゃん」はいなくて、ちょっと性格が悪かったりだらしなかったり毒舌だったり、等身大で好感が持てます。
そして、20年近く前のデビュー作なのに、この頃から「瀬尾まいこっぽさ」は十分。作風やストーリーに大きな変化はないのでマンネリに思う読者もいそうですが、毎回安定したクオリティの小説を読める安心感は、個人的にかなりのメリットです。

吉本ばななや山田詠美も好きだけど、10冊読むとさすがにくどく感じる!
でも瀬尾まいこは、10冊読んでもしつこく感じない、あっさりした文章が魅力です。
瀬尾まいこ好きならおさえておきたいデビュー作!中篇2つが入っていて、2つともいい!
【第4位】スポーツ一筋だった大人が、文学にハマる過程が面白い『図書館の神様』
いよいよ第4位!2003年刊行で、著者の瀬尾まいこ、デビュー後第2作の小説『図書館の神様』。主人公は、熱血バレーボールの青春を送ってきた女性、清(きよ)。夢をあきらめて中学校の教師になったものの、思いがけず文芸部の顧問になるというお話です。
唯一の文芸部員・垣内君とのやりとりが楽しく、体育会系の主人公が文学のよさを発見していく過程は新鮮で、読書が好きな人なら一見の価値あり。
主人公が不倫しているという設定はちょっと微妙でしたが、最初から最後までほのぼのにやにや笑いながら読めます。

瀬尾まいこは前職が中学の国語教師!学校内の描写もリアルで、著者の経歴が十分生かされている小説でした。
もう、文芸部員の垣内くんかなり魅力的です!恋愛が始まってしまうかとドキドキしちゃいますが…
【第3位】名作短編「ランクアップ丼」が収録された『おしまいのデート』
家の本棚に置いてあって、しょっちゅう読み返すくらいお気に入りの短編集が『おしまいのデート』。
中3の女子中学生と祖父、元不良と教師、バツイチOLと大学生、園児と保育士など、5つのデートの形を描いた短編集。中でも、元不良と教師とのデートの短編『ランクアップ丼』は個人的ピカ一の名作短編。小学生・中学生でも読める文体なのに、清涼感もありつつ現実的で、大人にもファンが多い人気の一冊です。
「三好は食べっぷりがええな」
瀬尾まいこ『おしまいのデート』の中の「ランクアップ丼」より引用
「そうか」
「そうや。食べっぷりのええやつは、人に好かれるからな。ええこっちゃ」
上じいは俺の食べる様子を満足そうに見ながら、自分も大口を開けて玉子丼を食べた。
俺は玉子丼をきれいに平らげた。本当に一粒残さず、食べきった。久しぶりにちゃんとしたもん食ったなと思った。
瀬尾まいこの小説には、素朴でおいしそうな料理がたくさん出てきて、読んでくるとお腹が減ってくることも多い!「誰かとの幸せな食事」がいつもテーマにある、瀬尾まいこらしい小説。お涙ちょうだい的な展開も、押し付けがましい世界観もなく、じんわりと心にしみる話が多い短編集です。

瀬尾まいこを最初に読む人なら、この「おしまいのデート」をおすすめします!初心者にも読みやすい!
5つの短編が入っていてお得感がある!どれかはツボの話が見つかるはず↓
【第2位】自殺に失敗した主人公が生きていく長編小説『天国はまだ遠く』
第2位は、長編小説『天国はまだ遠く』。23歳の千鶴が睡眠薬自殺に失敗したところからお話が始まります。自殺を諦めた彼女が、民宿の田村さんの大雑把な優しさに癒されていくストーリー。
この長編をランキング2位にしたのは、メインのキャラクター2人が個人的に好きだから。完璧じゃない弱い主人公と、適当で強引な田村さんの2人のやりとりが絶妙で、読むうちに癒されていきます。
設定上、最初は少しだけシリアスな場面が続きます。
なんとかなる。適当に流しておけばいい。きっと大丈夫。物事は私が心配するほど、悪化しないものなんだって。このくらいのこと、ちっともたいしたことはない。笑っておけばいいんだ。
瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』より引用
いつからだろうか。私は自分にそう言い聞かせるようになっていた。朝、布団の中で。出勤前の玄関で。仕事の合間にトイレで。食欲のない時、寝付けない時。そうやって自分に暗示をかけないと、動けなくなっていた。
瀬尾まいこが今ほど有名ではない昔に読み始めましたが、読み終わってから「この作者、誰?他にも読みたい」と思わせた一冊。最初から最後まで、劇的な展開も爽快な解決策も出ないのですが、それが逆にリアリティがあって好感がもてます。
また、「田村さん」のキャラクターが魅力的で、こういう”いい男キャラ”もアリだな!ととても新鮮でした。
鎌を持つ大きな手。農作業はかがむことが多いせいか、猫背の大きな背中。よれた薄い灰色のTシャツ。いつもちっとも決まっていないぼさぼさの髪。朝だろうと夜だろうと、いつだって田村さんは一緒だ。いつも変わらずむさ苦しい。そんな田村さんの大きくて、大雑把な姿を見てると、本当にこの人は男の人なんだなと思う。何も細工の施されていないそのまんまの男の人なのだと思う。
瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』より引用
都会で疲れたOLは、確かにこういう男にぐっとくるだろうなあ、と共感しまくりの田村さんでした。

すかっとする展開を求めずに、だらだらとゆっくり、癒されながら読むのがおすすめ。ちょっと吉本ばななっぽい小説です。
ちょっとだけ疲れたつらい毎日にそっと寄り添ってくれるような本です↓
【第1位】読み終わりたくない!駅伝を走る青春小説『あと少し、もう少し』
このランキング記事を書くとき、第2位から第10位はけっこう悩みましたが、第1位はこれだと決まっていました。瀬尾まいこの中でダントツで好きな小説『あと少し、もう少し』。
中学生の少年たちが駅伝に挑戦する、スポーツ青春小説です。瀬尾まいこにしては万人ウケしそうな王道の物語で、しっかりと起承転結、クライマックスがあり、どんどん先を読みたくなります。中学・高校の部活で運動部に入っていた人は特にぐっときそう。
ネタばれにならない程度に、物語の最初の方の文だけを引用します。
初めて駅伝を走った時、僕は心底驚いた。この僕が、みんなから励ましやねぎらいの言葉を送られているのだ。もし僕が駅伝を走っていなかったら、陸上部に入っていなかったら、誰かに応援されることなどなかったはずだ。がんばれという言葉が、僕にはよく響く。ありきたりの言葉がありがたいということを、僕はここにいる誰よりも知っている。
『あと少し、もう少し』瀬尾まいこ より引用
「皆で力を合わせてゴールへ向かう」っていう定番の感動ストーリーですが、それが瀬尾まいこ風に味付けされていて、くすっと笑えたり胸が熱くなったり、それぞれのキャラクターがよすぎて個人的に大好きです。

駅伝小説といえば、これまで三浦しをんの『風が強く吹いている』が好きでしたが、個人的にはそれを上回るくらい『あと少し、もう少し』がおすすめです。
夜更かしして最後まで一気読みしました。明るい気分、幸せな気分で読書できます↓
詳しい感想・ネタバレなしのレビューはこちら↓
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